「コンフィデンスマンJP プリンセス編」
脚本が『リーガル・ハイ』や『デート〜恋とはどんなものかしら〜』の古沢良太さんということで、楽しみにしていたドラマ『コンフィデンスマンJP』。
しかし始まってみると戸惑ってしまった。
これ、どう楽しめばいいの?
そもそもコンゲームってもんは、知らずに観るから面白いのである。
大々的に謳われていると、嘘なんじゃないの??と、はなから疑って観てしまうから、面白さが半減する。
同じような人が多かったのか、ドラマの視聴率はいまいちパッとしなかった。
だが途中で本作の映画化が発表される。
その時の私の感想は「やっちまったなフジテレビ」。
時々最初から劇場版をつくることが決定しているドラマ作品があるが、コケた時のこと考えてないのかと首を傾げることがある。スシ王子とか…。
だが蓋を開けてみれば、劇場版第1作のロマンス編は大ヒット!
ごめんなさい、フジテレビ。
先見の明がありますね!と手のひら返しする私。
とはいえ、こうも思う。
このドラマの良さは1回観ただけでは伝わりにくい。
私は古沢脚本を諦めきれず、結局最後までドラマを観たのだが、3回目辺りでようやく楽しみ方を会得することが出来た。
それはダー子、ボクちゃん、リチャードが騙す側であることが大前提で、どこからが嘘なのかを楽しむ、ということ。
当たり前のことを言うな、と思うかもしれないが、けっして当たり前ではない。
通常のコンゲームでは観客は仕掛けがあることを知らないで観て騙されることを楽しむ。
しかしこのドラマは最初から嘘つき3人組なことを承知の上で、どこからどこまでが嘘なのかを予想しながら観る。
つまり従来とは全く異なる、今までにない新しいコンゲームの楽しみ方なのだ。
考えてみると最初に必ずこう言ってくれているではないか。
『何が本当で 何が真実か』。
さすが古沢さんである。
ドラマの前半だけ観て脱落した人はもったいないとは思っていた。
疑って観ているのに、必ずひとつは「え?そこも嘘なの?」と驚く。
今回のプリンス編でもころっと騙されてしまった。
これって実はすごく難しい。
映画がヒットしたのは、再放送やスペシャルで楽しみ方を理解した人が増えたからだろう。
プリンセス編についても詳しく言いたいけれど、まだ公開中なのでやめておきます。
最後に。
三浦春馬さんをスクリーンで観ることが出来て良かった。
ジェシーありがとう。